
かんなまる製作所の、かんなです。
以前、[公式LINE・エルメ・Lステップの費用比較 ]という記事を書きました。今日はその実録編です。
私が運営に関わっているナイトワークの人材サービスで、LINE配信ツールの「卒業」を決めました。
L Message(エルメ)という、よくできたツールです。ツールに不満があったからではありません。そのシステムの使い方が、ツールを卒業する段階に来たからです。
そして大事なのはここから。いきなり解約はしていません。「並走して、いつでも戻れる」移行の仕組みを先に作りました。今日はその設計図を、そのまま公開します。「ツールをやめたいけど怖い」という方に、一番役に立つ部分だと思うので。
ツールは悪くない。でも「卒業のサイン」はある

最初に言っておくと、配信ツールそのものは良いものです。うちも長く使ってきて、ちゃんと仕事をしてくれました。問題は「合わなくなったのに払い続けること」で、そのサインは3つあります。
1. 使う機能が、数えるほどに絞れてきた。 契約時は「全部使うぞ」でも、運用が固まると実際に触るのは数機能。でも月額は全機能分を払い続けます。
2. 自前の仕組みと「二重管理」になってきた。 うちの場合はこれが決定打でした。面接予約やスタッフ管理の仕組みを自前で育ててきた結果、応募者の情報がツールと自前システムの両方に分かれて存在する状態に。データが割れると、手間とミスが増えます。
3. 「ツールにできること」に商売を合わせ始めた。 本当はこうしたいのに、仕様に合わせて妥協する。道具に商売が引っ張られたら、主従が逆転しています。
卒業を決めたら、まず「残っている仕事」の棚卸し

うちのケースでは、面接の予約カレンダー・事前ヒアリング・リマインド通知・応募者管理は、すでに自前の仕組みで動いていました。ではツールは何をしているのか。書き出してみたら、4つでした。
あいさつメッセージ(友だち追加時の自動返信)
流入経路の計測(どこから友だちになったか)
一斉配信(条件を絞ったセグメント配信)
1対1のトーク画面
「なんとなく全部ツールがやってる」が、「残っているのはこの4つ」に変わった瞬間、卒業は気持ちの問題から実務の計画になりました。やめたい方は、まずこの棚卸しからです。ツールの管理画面を開いて、先月実際に触った機能を書き出してみてください。
一番大事な設計:「並走して、いつでも戻れる」

ここが今日の本題です。移行の事故は、ほぼすべて「戻れない設計」から生まれます。だからうちはこう組みました。
受け口だけ切り替える。 LINE公式アカウントからの通知(誰かが友だち追加した、メッセージを送った、など)を、まず自前の仕組みで受けるようにする
受けた内容を、そのまま裏でツールにも流し続ける。 つまりツール側から見ると何も変わっていない。あいさつも配信も今まで通り動く。お客様には何も起きません
数週間、並走して観測する。 両方が同じように動くのを確認する。何かおかしければ、スイッチ一つで完全に元へ戻せる
実際にうちでは、「切り替え→動作確認→念のため元に戻す」という予行演習まで済ませてあります。移行本番の前に、戻り道が本当に機能するかを確かめておく。ここまでやって初めて、安心して卒業に進めます。
卒業チェックリスト:解約ボタンは一番最後

棚卸し — ツールが今やっている仕事を全部書き出す(忘れている機能が必ずあります)
代替を全部そろえる — 1つでも欠けたまま切ると、そこが事故になります
戻り道を作って、予行演習 — 切替と復帰を一度やってみて、手順を控える
並走期間を置いて観測 — 数週間、両方が同じに動くのを見届ける
それから解約 — 友だちリストなどのデータのエクスポートも忘れずに
うちは今、4の手前(器がそろって、並走を始める段階)です。この順番なら、どの段階で止まっても事故になりません。
で、あなたは卒業すべき?

正直に言うと、全員が卒業すべきではありません。
続けるべき人: 機能を使い倒せている/配信シナリオを頻繁に組み替える/自前の仕組みを持たず、作る予定もない — ツールの月額は、開発費に比べれば安いです
卒業を検討していい人: 使っている機能が数個に絞れている/予約・顧客管理などの自前の仕組みが既にある/月額と二重管理の手間が気になり始めた
私は特定のツールを売る側ではないので、「導入しましょう」も「卒業しましょう」もフラットに提案できます。いま使っているツールと、実際に触っている機能を聞かせてもらえれば、「続けた方がいい」も含めて一緒に判断します。LINEでどうぞ。
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